「今日は、ありがとう。楽しかった。
 また、明日ね。おやすみなさい。」

「うん、おやすみ。」

 家に、入ろうとすると、

「あっ、美緒。」

 と、呼び止められた。

 そして、もう一度、私たちは、どちらからともなく、キスをした。今度は、さっきより、少し長いキス。

「金魚の水槽、買わないとな。」

「そうだね。明日、付き合って。」

「おう。」

 照れ隠しに、わざと、そんな話しをした。

 今年の、この夏を、私は、一生忘れないだろう。