「美緒……。」

 遼の、甘い声。
 私の肩を、大きな手が、包み込んだ。
 そして、気づいたら、唇が、遼の唇で、ふさがれていた。

 遠くで、花火の音が聞こえる。
 夢のような、一瞬。

 私の、初めてのキス。