看護婦さんの勘違いで

私は、全然知らない亡くなった方に

すがりついて泣いていた。


その後、そう説明してもらって

私はやっと落ち着いた。


今は、彼と2人で検査結果待ちを

していた。

病院の長い椅子に2人で座っている。


「ごねんね、こんなことになって

 しまって・・・」

と彼はゆっくりと話始めた。


「こちらこそ、ぼんやりしてて

 すみませんでした」


「治療費のことやそんなのは

 ちゃんとこちらで持つんで」


「いえいえいえいえ、そんな・・

 たいしたことじゃないし」


そんな会話をしながらお互い

自己紹介した。


彼は二階堂 圭さん。

美容室をしてるらしい。


名刺を差し出されて驚いたのだが

彼の美容室はとっても有名なとこで

ファッションにうとい私でも

わかるお店だった。