社長室のドアがノックされて

彼女が入ってきた。


「圭さん、サンドウィッチ買ってきたの。

 一緒に食べよ!」

紙袋を振りながら彼女が入ってきた。


仕事復帰したことで、あまり時間が

ないことを理解してくれて

お昼を一緒にここで食べることも多い。


「うん、ありがとう」

「今日はね、新商品も出てたから

 それ試してみたくって」

「そう・・・どんなの?」


「ローストビーフのだって」

「おっ、うまそうだね」

彼女はすっかりこの場所にも

慣れたようで、手馴れた手つきで

コーヒーを準備してくれる。


俺の生活の中に彼女が溶け込んでいく・・

これってすごく幸せなことだって思う。