そしてそのイメージに私が

しっくりきたということ。


私はモデルになれるということよりも

彼との付き合いが今日を

最後にしなくてもいいことが

なによりもうれしかった。


両親は真剣に彼の話に耳を傾けて

いたが、なかなか返事がでないようで


「林檎はどうしたいんだ?」

とやっと聞いてくれた。

「やるぅ!!」

と私は答えた。

彼の顔がその声を聞いて一瞬にして

パァっと明るい表情になった。


そして私の手を両手で握って

ブンブン振って喜んでくれた。

『手・・・握られちゃった。』

顔が熱くなることを感じながらも

こんなに喜んでくれてることが

うれしくて、意味もなく泣きそうに

なった。


お父さんは心配そうに

「本気なのか?

 もっとよく考えたほうがいい。

 中途半端になったら、色んな人に

 迷惑がかかるんだぞ」


と私に言った。