「キスしていい?」

ロビンはそう言って微笑んだ。

目には涙をうかべながら。


私はうなずいた。

普通に考えれば許されないことかもしれない。

でも、私は

私じゃない私のためにもちゃんと

ロビンへの恋心を終わりにするために

小さくうなずいたんだ。


ゆっくりと重ねられた唇は

寒さのせいなのかわからないけど

震えていた。



きっとこれからの人生でこれほど

切ないキスをすることはないだろうって

感じた。


ゆっくりと離れる唇を感じて

私達は終わったんだ。


始まってもいなかったはずの恋が

終わったんだ。