「ロビンがなぜあなたの側に
 ずっといるのか?

 考えたこともないの?」

「ふぇ?」

「あなた、圭さんの時もそうだったけど
 ほんっと、疎いわねぇ~」
澪さんは相当、呆れていた。

圭さんって言葉だけで私はまだ、
ときめくんだ。

話の内容よりも圭さんって響きだけで
キュンってしちゃうんだ。

現実逃避してしまいそうな私を
澪さんは引き戻して

「ちょっと、ちょっと・・・
 聞いてるのぉ?」

「え?」

「はぁ・・・もぅいいわ」
呆れてる澪さんはそう言った。

でも、本当はわかってる。
澪さんが言いたいことも・・・
ロビンの気持ちも・・・

「私・・・・別に圭さんに
 しがみついていたいとか・・・・
 情に流されてるとか・・・・
 そんなんじゃないんです。

 まだ、ほんとにあのころと変わらず
 好きなんです。

 17歳の私と変わらない気持ちで
 彼が好きなんです」

「心配してくれてありがとう・・・
 ロビンのことも、ちゃんと
 考えてる」

そう私は澪さんに言った。