彼を刺した人はその後、すぐに
捕まっていた。

お母さんは警察に相談に行ったのに
なぜ対処してくれなかったんだと
怒りを、捕まえたと報告にきた警察官に
ぶつけていた。

私は対処してくれなかった警察にも
、刺した本人にも確かに怒りを
覚えたが、でも1番悪いのは
私だとわかっていた。


そんな彼の目覚めない間にも、
秋バージョンの撮影があった。

彼がいなくてもお店は成り立つことに
とても寂しさを感じた。

でも、分かるんだ。
みんななにかを失くしたような目で
仕事していた。
エステの姉さんも・・受付の人も・・
そして澪さんも。

秋バージョンのポスターは
最初から私とロビンさん2人という形で
進められた。

そのポスターもまた前回よりも
好評でお店の評判はどんどん上がった。

主のいないお店は、主の知らないところで
成長を続けた。

私は、本当はそんなポスターなんて
どうでもいい気持ちだった。

でも、彼が止めるんだ。

がんばれ、がんばれって励まされてるようで
だから、続けることができた。