涙は止まらなくて・・・

私は自分の中の水分が全部なくなって
私も彼の側に行けるんじゃないかって

そんな風に思った。


『ねぇ、圭さん。

 今、どこにいるの?』


何度も叫んでは、黙り込んでを
繰り返してた。

看護士さんが静かにしてくださいって
何度も言ってきた。


「圭さぁ~~~ん・・・いさん・・ん」
何度も何度も彼の名前を

呼んだんだ。


「しっかりしなさい!」

お母さんはそう言って私の顔を
ひっぱたいた。


「あんたが叫べば助かるの?
 それならいくらでも叫びなさい。

 でも違うでしょ?
 
 あんたの取り乱しても彼は
 帰ってこないの。

 しっかりしなさい。
 今、あんたにできることは
 そんなことじゃないでしょ」


「・・・どう・・・すればいいか・・
 そんなの・・・わか・・んないよぉ」

お母さんはそんなことを言う私を
バシバシたたいた・・・
肩や背中を何度もたたいた。