俺は思わず彼女の頬を伝う涙を拭いた。


彼女は驚いた顔をしたが、そんなこと

いいんだ。

俺は君に触れたかったんだ。


つまらない嫉妬心を抱く俺なんかよりも

ずっと大人な彼女。


真っ赤な顔をして俺に彼女がいるのかを

聞いてきた。


その姿がかわいくて、愛しくて・・。


俺は正直な気持ちを伝えた。

好きな人がいると。


『君なんだよ』


そう言えない俺はまだまだ、勇気が足りない

人間だった。


そして違う方向へ向いた俺は

同じ質問を彼女にした。


彼女も好きな人がいると言った。

その人はいつも自分を助けてくれる人だと

心の支えだと言った。


俺はきっとロビンのことだと思った。


俺は君にそんな顔をさせるロビンを

うらやましく思った。

だけど、今度は嫉妬心ではなく

幸せな笑顔をしていて欲しいから

彼女の恋を応援したい気持ちになった。


負け惜しみじゃなく・・・

君の側で君の幸せを見守りたいと

そう、強く思ったんだ。