蒼姫様は、守られません!!② ~完~

「「「辰紀ぃぃぃぃぃぃい!」」」






倉庫内に下っ端たちの絶望感満ち溢れた声が木霊した

幹部以上は遠巻きに見ていたけれど、ふとこっちに歩いてきて









「オレらが欲しいって言ったらくれんの?」

「あ、当たり前です!」

「え、じゃあ、俺欲しいーっ!」

「辰紀がいいなら、もらうよ」

「総長と瞬矢さんはいいですか?」

「あぁ、悪いな」

「ごめんな」







あまり甘い物を好まない奏翔と瞬矢は断る

立騎は食いついて、優は辰紀を案じた

雛乃も食べるらしく、訊かれたときこくこくと頷いていた


ちなみに辰紀は人数数えてる辺り、しっかり私たち以外の子の分も作る気だ

そして、ちゃっかり理と郁斗が最前列に並んで待っている







「みぃちゃん、美味しかった?」

「うん、とっても」