「私、よく家開けるけど大丈夫?」

《どこか出掛けるの?》

「うん。【蒼月】ってあるでしょ。

私、あそこの姫やってるから」

《〈月蝶〉なのに?》

「うん、みんなに話してないからね。

だから、雛乃も秘密だよ?」

《わかった》

「じゃあ、今日はもう寝よ?」

《そうだね》



その日は2人で手を繋いで眠った

雛乃の恐怖心はまだ収まってないと思うから



――――――朝9時

チャイムもなしに誰かが家に入ってきた



「愛桜ー?」