ママの声でハッと我に返った

慌てて謝れば愛桜は「んーん、いーよ」と笑いながら言ってくれた


愛桜を連れて、部屋に行く

部屋に着いて暫く話した頃、愛桜の携帯が着信を告げる






「ん?あ、ごめん、雛乃。私だ」

「いいよ、ここで電話して?」

「ん、じゃあ、そうする」






眉を下げて愛桜が笑う

ニヤニヤとした笑いをアタシに向けて、電話に出る

そして、その理由はすぐに分かった






「あー、もしもし?海さん?」



ビクッと肩が揺れた

愛桜は愉しそうに笑いながら電話している



「うん、ふふっ、うん。あーね」


「あははっ、ううん、ごめん。なんでもないー、ふふっ」




せめて、笑い噛み殺しなよね

バレバレじゃんか




「なんだ、そのことー?」




雛乃、と小声で私を呼んだ愛桜に携帯を渡される

首を傾げて耳に当てれば...




――...もうるさいしさ、愛桜ちゃん頼むから雛乃に....

「アタシ?」

――!? 誰?