あと1年早く生まれていたらな、と。

いや、同じ学年だったら逆に今よりも一緒にいなかったかもしれないが、

少なくとも司を学校で毎日見かける事は可能だったばすだ。

クラスだって同じになる可能性もあったし、遠足だって宿泊学習だって修学旅行だって一緒に行けたのに……。


など、いろいろ考えながら日記を綴るのもこの時間。

いつもは寝る前に日記を書く紗千だが、この日ばかりは頭の中の負の連想を早く追い出すために先に書く。



毎年、毎年、同じ言葉を。



チン♪

そうこうしてるうちにケーキが焼き上がる。

紗千は日記を閉じてケーキ作りを再開した。