東京恋愛専科~または恋は言ってみりゃボディブロー~

「い、いや…ま、待ってくれ…。

これは、誤解だ…。

僕は二股なんかかけて…」

苦しそうに弁解をしようとする男に、
「最低!

言い訳なんか聞きたくないわ!」

苗さんはヒステリックに言い返すと、男の顔にビンタを1発お見舞いした。

バッチーン!

意外にも大きかったビンタの音に、思わず萎縮してしまった。

こ、怖い…。

「な、苗、落ち着いてくれ…。

話だけでも聞いてくれ…。

本当に誤解なんだ…」

たたかれた頬を押さえながら弁解を続けようとする男に、
「誤解も猪八戒もクソもないわよ!

もう2度と私の前に現れないでちょうだい、このゲスヤロー!」

苗さんはフンと背を向けると、私たちの前から立ち去った。