東京恋愛専科~または恋は言ってみりゃボディブロー~

うわっ、眼鏡すごいな…。

と言うか、瓶底眼鏡なんて本当にあるんだな…。

それよりも、その眼鏡をかけている人がいたと言うことに驚いた。

「――な、苗…?」

そう思っていたら、彼女の顔を見た男が呟いた。

「えっ、じゃあ…」

男は慌てたように私に顔を向けると、
「君は誰なんだい?」
と、聞いてきた。

「あなたこそ誰なんですか!?」

その質問にカッとなって、私は怒鳴るように言い返した。

「勝手に椅子に座って勝手にプロポーズをしてきたのはあなたの方じゃないですか!」

「な、何ですってー!?」

そう言った私に、信じられないと言うように彼女――苗さんが男につめ寄ってきた。

「あんた、二股をかけてたってこと!?」

苗さんが男の胸倉をつかむと、怒鳴るように質問した。