東京恋愛専科~または恋は言ってみりゃボディブロー~

昼休み、私は会社を後にするとパン屋へ足を向かわせた。

会社から徒歩5分と言うパン屋の外観はカフェ風で、とてもおしゃれだった。

「へえ、こんなところにおしゃれなパン屋さんだあったんだ」

そう思って中へ入ろうとしたら、誰かが出てきた。

「おっ」

「あっ」

杉浦さんだった。

「あれ、何で?」

私がいることが珍しいと言うように、杉浦さんが聞いてきた。

「えっ…えっと、近くにパン屋があると言うことを聞いたので、それで…」

まさか副社長と待ちあわせをしているなんて言えないので、適当なことを言ってごまかした。

「へえ、なるほど」

納得したと言うように答えてくれた杉浦さんに、私はホッと胸をなで下ろした。