東京恋愛専科~または恋は言ってみりゃボディブロー~

「えっ…」

この人、私のことを“かわいい”って言いませんでした?

ジョーダンにしろドッキリにしろ、ちょっと質が悪いぞ。

「ああ、すみませんでした」

私が笑っていないことに気づいた副社長は笑うのをやめると謝った。

「俺は慌てて言葉を選んで考えるその様子が“かわいい”と言う意味で言ったんです」

副社長は説明をした。

「あ、そうですか…なるほど…」

意味を説明されて納得をしたので、私は首を縦に振ってうなずいた。

「あ…でも、桜井さんもかわいいと思いますよ?

えーっと、これは容姿の意味での“かわいい”で…」

「えっ、なっ…」

よ、容姿って…!

もしかしなくても、この人って誰に対しても同じことを言ってるんじゃないよね?

「あの、誰に対しても言っていると言う訳ではないですよ?」

「そ、そうですよね…」

って、何気に会話が繋がっていたような気がするんですけど…?