東京恋愛専科~または恋は言ってみりゃボディブロー~

意外にも味覚は子供に近いところがあるのかも知れない。

美形な外見との温度差があり過ぎるのが何だかおかしくて、私の口から笑いがこぼれてしまった。

「あの、何か…?」

訳がわからないと言った様子で聞いてきた副社長に、
「いえ…何と言うか、かわいらしいなと思いまして…」

私は答えた。

「か、かわいいですか?」

副社長は驚いたと言うように目を丸くした。

「その、子供みたいなところがあるんだなと思いまして…。

いや、悪い意味で言っているんじゃないですよ?

な、なんて言うかそのギャップを感じると言うか、えーっと…」

自分でも何を言っているのかよくわからなくなってきた。

「プッ…」

そんな私をおかしく思ったのか、副社長は我慢ができないと言うように吹き出した。

「アハハ、桜井さんの方がかわいいと俺は思いますよ」

副社長はそう言うと、声を出して笑った。