東京恋愛専科~または恋は言ってみりゃボディブロー~

「えっ、注文…?

まあ、簡単にですけれども…あっ、何か頼むんでしたら…」

私は呟くように答えて、副社長にメニュー表を差し出した。

「どうも、ありがとうございます」

副社長は私の手からメニュー表を受け取ると、そこに視線を落とした。

うわーっ、メニュー表を見ているだけなのに絵になってるよ…。

そう思っていたら、
「すみませんが、店員さんを呼んでもらってもよろしいでしょうか?

こう言うところに初めてきたものですから、よくわからなくて」

副社長が声をかけてきた。

やっぱり、副社長はこう言う場所で飲み食いなんかしないよね…。

「あ、はい…」

私は返事をすると、先ほどと同じように手をあげて店員を呼んだ。

「ありがとうございます」

副社長はお礼を言うと、店員にメニューの注文をした。

飲み物は私と同じ生ビールの中ジョッキ、食べ物は鶏の唐揚げにフライドポテト、カニクリームコロッケに牛モツ煮込み、きゅうりのピリ辛づけを頼んだ。