東京恋愛専科~または恋は言ってみりゃボディブロー~

そこにいたのは中性的な容姿の美青年――もとい、副社長こと樫尾光明だった。

うわーっ…。

目の前にいる実物に、私は絶句した。

社長のスマートフォンで顔の確認はしていたけれど、これほどまでの美青年だったとは…。

次元が違い過ぎるにも程があるでしょ…。

「あの、桜井つづりさん…ですよね?」

私は彼に質問をされていたことを思い出した。

「あ、はい…そうです、初めまして…」

私は呟くように返事をすると、ペコリと小さく頭を下げた。

「初めまして、樫尾光明です。

先日は父がお世話になったみたいで」

副社長もペコリと小さく頭を下げてきた。

「い、いえ…お世話なんて、そんな…」

私は首と手を横に振った。

「隣、よろしいですか?」

そう聞いてきた副社長に、
「はい、どうぞ…」

私は返事をした。