東京恋愛専科~または恋は言ってみりゃボディブロー~

「結婚式、よかったですね」

そう話しかけてきた副社長に、
「そうですね。

杉浦さんとちよみさん、笑顔でしたね。

幸せなんだなって言うことが伝わりました」

私は言い返した。

「つづりさんは幸せじゃないんですか?」

副社長が首を傾げて聞いてきたので、
「まさか、私も幸せですよ」

私は首を横に振った。

「こんな素敵なところに連れてきてくれて、光明さんと一緒で、えーっと…」

ああ、どうしよう…。

いろいろと思うことがあり過ぎて、何を言えばいいのかわからない…。

「とにかく、幸せです!」

悩んでいてもしょうがないので、1つにまとめると副社長に言った。

「そうですか、それはよかったです」

宣言するように言った私を、副社長はクスクスと笑った。

笑うなんてあんまりですよ…。

そう思いながら副社長を見つめていたら、彼はスーツの胸ポケットから何かを取り出した。