東京恋愛専科~または恋は言ってみりゃボディブロー~

「本当に申し訳ございません!」

頭を下げた状態で杉浦さんが言った。

自分は派遣社員で、相手は専務の娘――その身分差の違いは痛いくらいにわかった。

私も少し前まで自分と副社長の身分の違いに悩んでいたから、杉浦さんが抱えて苦しんでいた悩みに胸が痛くなった。

「私、好きな人――俊秀さんのそばにいたいの…。

このまま彼と会えなくなるのは、嫌なの…。

わがままを言ってるのは私が1番わかってる…。

でも、許して欲しいの…!」

ちよみさんは杉浦さんと一緒になって頭を下げた。

「ちよみさん…」

「杉浦さん…」

真剣に頭を下げる2人に、副社長と私は同時に呟いた。

この2人を何としてでもいいから救ってあげたいと思った時、
「梅里専務、彼らを認めてあげてください!」

社長が梅里専務に向かって言った。