東京恋愛専科~または恋は言ってみりゃボディブロー~

「…気づいていたんですか?」

呟くように聞いたら、
「見てたら気づくものだよ」

村坂さんが答えた。

つまり、顔に出ていたと言うことですよね?

頬に手を当てた私だけど、ふと気づいた。

「あの…」

「何だい?」

「もし…ですけど、もし私が“一緒に行く”と返事をしたら、村坂さんはどうするつもりだったんですか?」

もし私が神戸に行くことを断らなかったら、一体どうなっていたのだろうか?

そう思いながら聞いたら、
「君を正しい方向へと向かわせるつもりだった」

村坂さんが答えた。

「正しい方向ですか…」

「好きな人に気持ちを伝えるようにと、君を説得するつもりだった」

どちらを選んでも、結果は同じのようだ。