東京恋愛専科~または恋は言ってみりゃボディブロー~

「当然のことながらケータイに登録されていたデータは全てパーになって、おまけに普段からバックアップをしていなかったから友人はおろか家族とも連絡が取れない状態になってしまったそうだ。

すぐに修理に出したけれど修復不可能で、新しいものに機種変更だ。

その直後に、あの産業スパイ疑惑の記事が載った週刊誌を見たそうだ」

「それで、どうなったんですか?」

私が続きを促したら、
「浮気じゃなく、仕事で会っていたと言うことを苗は理解してくれたよ」
と、村坂さんが言った。

「だけど、間違えてプロポーズをしたところを見られちゃってますよ?」

仕事だと言うことは理解してくれたけど、問題は間違えて行ったプロポーズのところである。

「“君にするための予行練習だった”って言ってごまかした」

村坂さんはエヘヘと笑った。

「…通用したんですね」

「通用しました」

結果的には何とかなったらしい。