東京恋愛専科~または恋は言ってみりゃボディブロー~

それから迎えた週末、会社では思わぬ噂が広がっていた。

「光明、梅里専務の娘のちよみさんと結婚するって一体どう言うことなんだ!?」

父は訳がわからないと言うように俺に聞いてきた。

「それって、どう言うことなんですか?」

会社内で広まっている噂に、俺は戸惑うことしかできなかった。

「わからないから聞いているんだよ」

そう言った父に、俺は週末に起こった出来事を話した。

「なるほど…」

話を終えて呟くように返事をしたのは、木田さんだった。

「おそらく誰かが副社長と専務の娘が一緒にいるところを見て、それで噂が広まったんでしょうね。

それから…」

木田さんはそう言った後、スーツの胸ポケットから手帳を取り出した。