東京恋愛専科~または恋は言ってみりゃボディブロー~

アイスコーヒーも頼んで会計を済ませると、パン屋の隣に併設されているカフェへと足を向かわせた。

観葉植物の近くにある席を選ぶと、そこに腰を下ろした。

ここなら話がしやすいし、何より会社の人間に顔を見られる心配はない。

「いただきます」

クロワッサンを手に取ると、さすが焼きたてだ。

「アチチ…」

口に入れると、バターの香りがフワリと漂った。

生地が思った以上にパリパリとしていて…これはもう、この店以外のクロワッサンを口にすることができないな。

クロワッサンを全て食べ終えた頃、たくさんの人が来店していた。

その中からつづりさんの姿を探したが、彼女はまだきていなかった。

仕事がまだ終わらないのだろうか?

アイスコーヒーを飲みながら待っていたら、ようやくつづりさんが店に入ってきた。

「あ、こっちです!」

俺は観葉植物から顔を出すと、彼女に声をかけた。