東京恋愛専科~または恋は言ってみりゃボディブロー~

「し、死んでるって…」

「最近は何かと物騒ですからね」

仕事ができて、そのうえ機転が利くのはいいことなのだが、慇懃無礼なところがあるのか玉に瑕だ。

木田さんの仕事ぶりをすごいと思う反面、苦手意識を感じている。

悪い人ではないけどね…。

「この様子だと、会社以外の場所で彼女とどこで会えばいいか…と、お悩みだったみたいですね」

「…まあ、そうですね」

エスパーか。

「それでは…」

木田さんはスーツの胸ポケットからスマートフォンを取り出すと、パパッと指を動かして画面を操作した。

「ここはどうですか?

会社から近い場所にあるカフェと併設してるパン屋なのですが」

木田さんはそう言ってスマートフォンの画面を俺に見せてきた。