東京恋愛専科~または恋は言ってみりゃボディブロー~

「つきあうと言いますと…えーっと、どこにですか?」

これであっててくれと思いながら、私は社長に聞いた。

「桜井さん、この場合の“おつきあい”と言えば男女交際ですよ!

結婚を前提にしたおつきあいに決まっているじゃないですか!

あなた、おもしろいお方ですね!」

社長はゲラゲラとお腹を抱えて笑った。

ああ、そうですよね…って、違う!

「え―――っ!?」

ムンクの叫びみたいに両手を顔に挟んで叫んだ。

「つ、つきあうなんて…そ、そんなの無理ですよ!

息子さんのこと知りませんし…と言うか、何をしていらっしゃるんですか!?

年齢はいくつなんですか!?」

早口でまくし立てるように質問をする私に、
「息子――光明は副社長をしています、年齢は35歳です。

今週1週間は彼はインドネシアに出張に行っているので、お顔はこれで…」

社長は丁寧に質問に答えると、高そうなスーツの胸ポケットからスマートフォンを取り出した。