東京恋愛専科~または恋は言ってみりゃボディブロー~

ナオと一緒に行きつけのカフェを後にすると、杉浦さんへのプレゼントを買うためにデパートへと向かって歩いていた。

「暑いわねー」

そう言ったナオに、
「暑いねー」

私は言い返した。

先ほどまで冷房がよく効いていたカフェの中にいたので、この暑さは躰に応えた。

「ねえ、用事が終わったらアイスでも食べない?」

ハンカチでパタパタと顔をあおぎながら声をかけてきたナオに、
「賛成」

私は返事をした。

「杉浦さんに何をプレゼントするの?

と言うか、来月に辞めるんだったら来月に買いに行ってもよかったんじゃない?」

そう聞いてきたナオに、
「それがまだ決まってないの。

今回は下見のようなものだから、また来月になったら買いに行くわ。

一応、ナオの意見も聞きたいし」

私は言った。

「一応って…まあ、別にいいけど」

ナオは何だとでも言いそうに息を吐いた。