東京恋愛専科~または恋は言ってみりゃボディブロー~

「ああ、そう言えば」

ストローを口から離したナオが思い出したと言うように言った。

「つづりの派遣社員仲間の杉浦さん、来月いっぱいで辞めるんだって?」

そう言ったナオに、
「正確に言うならば、10月から次の会社でまた派遣として働くみたいなんだけどね」

私は言い返した。

「派遣社員も大変ね。

頑張っても3年が限界なんだから」

同情するように言ったナオに、
「実家暮らしだから大丈夫なようなものだけど、いつまでも派遣で働くって言う訳にはいかないのよね…。

そろそろ就職活動を…と思ってるけど、もう新卒じゃないから仕事は簡単に見つからないだろうな…。

ましてや、正社員でなんてハードルが…」

私は両手で頭を抱えた。

「それよりも、その杉浦さんへのプレゼントをどうするの?

今日の目的はそれでしょう?」

そう言ったナオに、
「…そうでした」

私は頭を抱えていた両手を離した。