東京恋愛専科~または恋は言ってみりゃボディブロー~

「なっ…!?」

木田さんの様子に戸惑っている私に、
「どこに勤務しているかは聞かなかったんですか?」

副社長が続けて聞いてきた。

「聞かなかったと言うか…。

そもそも、村坂さんとはちょっといろいろと込みあった事情があって知りあいになったので…はい」

私は答えた。

「名前だけを聞かれて、一緒に落語を見に行きましょうと言う話になって、お互いの連絡先を交換した…だけです、はい」

私がそう答えたら、
「ら、落語を見に行ったんですか!?」

副社長が驚いたと言うように聞き返してきたので、ソファーから転げ落ちそうになった。

えっ、何ですか?

「ジジクサイ…」

そう呟いたのは木田さんだ。

この人、結構毒が強いことを言うな…。