葵とは、2年のクラスが一緒になった。

私にとっては凄く嬉しかった。

翔とは違うものの、葵と一緒のクラスになれて。

「なぁ、葵!同じクラスだね!よろしくー!」

「ん?あぁ、うん。」


だけど、彼女はどこか素っ気なかった。

2年生は、少しずつ進路を考えるようになる。

先生の話も時々それだった。

「今のうちに勉強しとけよー。」
と聞くことも多くなった。

【進路】という言葉は私たちに重くのしかかった。


そして、
クラブが本格的になる反面、忙しくて落ちていく点数。

3人で集まってつるむ回数も格段に減った。

私と翔、私と葵。

というペアはあっても、3人で。はなかった。

でもそのペアでの回数も、日を重ねる毎に減ってしまっていった。

そしてきずけば、3人で集まることが無くなっていた。


「なー、翔ー!聞いてるー?」

「ん?あぁ、聞いてるわ!」

「なぁ、なんか最近3人で集まること、減ったよねー。」

「んー、そ〜かなー?」

「そーだと思う。だって前は3人でバカ騒ぎして、先生に怒られそうになったとか会ったくらい喋ってたよ?」

「そうやったっけ?なんせ、随分前のことだからなぁ。」

「そっか…そうだよね!なんか...ごめんね!」

「ん?あぁ。」

昔は心のそこから、お腹のそこから「楽しい!!!」って、叫びたいくらいに楽しかった。

だけど、学年が上がって、クラスが変わって、

1日の大半を占めている学校であまり顔を合わさなくなると、昔との変化が目立った。

もう、昔のような子供ではないんだ。と思い知らされていた。

もう、あの頃の翔と葵はいないのかもしれない。

世界中どこを探したって。