満開だった桜が散りはじめ、結果が散々であろう中間テストが終わった時期に転校生が来た。
「夏帆、夏帆!なんか今日転校生が来るらしいよ?」
黒崎夏帆の前に座る中城恵美が後ろを向き、目を輝かせて言った。
夏帆は眠たい目を擦り、あくびをしながら、
「へー……」
「でも、珍しくない?今頃って感じじゃない?もう五月の終わりだよ?」
そっけない態度が気に食わなかったのか頬を膨らませながら言った。
「あー…ちょっと、体調悪いから保健室行って来る」
机の横に掛けているバッグを手に取ると足早に教室から出て行った。
教室からは恵美のサボリ魔という叫び声が聞こえて来る。
夏帆は教室を出ると保健室には向かわず、保健室の隣にある階段を2段飛ばしでスカートが捲れても気にせずに登って行った。
––––ドンッ!
スマホに目を集中させていた夏帆は前から来た人に気づかずぶつかった。
「痛ーっ!どこに目をつけてんの!」
ぶつかった相手に目を向けるとひ弱そうなサラサラした髪の毛をした男の子がリュックを抱えて立っていた。
「ご、ご、ごめんなさいっ!」
そう言い残し、男は足早に階段を駆け下りて行った。
(ん?初めて見る顔だな…)
少し疑問を残しながらぶつかって痛む肩をさすりながら屋上に続く階段を登って行った。
「夏帆、夏帆!なんか今日転校生が来るらしいよ?」
黒崎夏帆の前に座る中城恵美が後ろを向き、目を輝かせて言った。
夏帆は眠たい目を擦り、あくびをしながら、
「へー……」
「でも、珍しくない?今頃って感じじゃない?もう五月の終わりだよ?」
そっけない態度が気に食わなかったのか頬を膨らませながら言った。
「あー…ちょっと、体調悪いから保健室行って来る」
机の横に掛けているバッグを手に取ると足早に教室から出て行った。
教室からは恵美のサボリ魔という叫び声が聞こえて来る。
夏帆は教室を出ると保健室には向かわず、保健室の隣にある階段を2段飛ばしでスカートが捲れても気にせずに登って行った。
––––ドンッ!
スマホに目を集中させていた夏帆は前から来た人に気づかずぶつかった。
「痛ーっ!どこに目をつけてんの!」
ぶつかった相手に目を向けるとひ弱そうなサラサラした髪の毛をした男の子がリュックを抱えて立っていた。
「ご、ご、ごめんなさいっ!」
そう言い残し、男は足早に階段を駆け下りて行った。
(ん?初めて見る顔だな…)
少し疑問を残しながらぶつかって痛む肩をさすりながら屋上に続く階段を登って行った。

