気付くとその少年は僕の目の前まで来ていた。

｢え…あ…す、すみません…｣

慌てて立とうとして僕はよろけてしまった。

｢あ…｣

すると肩にポンと手を置いて少年はにっこり微笑んだ。

｢そんなに慌てなくても大丈夫だよ。
ほらここ座って。｣

そう言うと少年は僕の隣に腰を下ろした。

｢すみません…ありがとうございます｣

遠くからでも分かったけどこんなに近くで改めて顔を見るとあんまり人と関わる事のない僕でもその綺麗な顔立ちはよく分かった。

｢あははっ、そんなさっきから謝らないでよ〜w それに敬語なんて使わなくてタメでいいよ、タメで♪｣

こ、この人ずいぶんとおちゃらけた口調で話すんだな…

｢じゃあ…あ、ありがとう。｣