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高校3年、夏。
「明日から夏休みだよ〜！音海～！」
「咲は受験勉強しなよね！」
「はぁ〜遊べない夏休みなんていらない～」
「頑張って、差し入れ持ってくから」
「ありがとう〜～」
私は
色葉 音海 (イロハ オトミ)
高校３年生
身長は女子にしては大きい方で
167cm
髪型は胸下あたりまで伸びるロングヘア
友達はいないわけじゃないけど
女子にはモテない。
近寄り難いらしい。
親友の咲(鮎川 咲)が居れば充分。
男子にはそこそこ告白されてると思う
でも誰とも付き合ったことがない。
ずっと
好きな人がいるから。
「そういえば隼人くんがやる映画、西海岸で撮るらしいよ」
さっきまで受験勉強の夏休みに嘆いていた
咲が急に小声でそう言ってきた
「ほんとに！？！？」
つい興奮して大声で立ち上がってしまった
慌てて周りを見ながら咲が私を座らせる
「お姉ちゃんが言ってた、夏休み中は隼人くんずっと撮影だって！」
やばすぎる。
そう。
私の好きな人は芸能人。
SEASOUNDSの一ノ瀬 隼人(イチノセハヤト)
SEASOUNDSは歌って踊るパフォーマンスグループ
中学生の時、デビューした彼らの歌とパフォーマンスを見て一目惚れした
何故か隼人くんの声が心に刺さって
抜けなくて
いつの間にか隼人くんのファンになっていた
