勇太はニッコリ笑って、



そんなあたしの言葉に動揺することもなく、



「だってカノンのお姉ちゃんでしょ?カノンのお姉ちゃんなら俺にとっても大切な人じゃない?」



って、優しくささやいた。



そして、あたしの髪をそっと撫でる勇太の指先。



勇太の指先があたしの唇をなぞる。



触れる勇太の唇、そして勇太の吐息。



信じていい?



信じたいよ。



それはきっと勇太の『優しい嘘』



それが分かっていても信じたいって思うんだ。