好き、禁止。



ねえ神月くん。

バイトで初めて神月くんに会ったとき、本当はすごく格好いいなって思ったの。
だけどあからさまにモテそうだし、人気者そうだし、私なんかとは別世界の人だなって、思った。

年下なのに年下っぽくなくて、頼りになるし仕事も出来るし、なんだこの人すごいって感心した。
だけど私の理想じゃないのも本心だったし、だからこそ、好きになんかならないって思ってた。

告白されて、ドキドキして。
好きって言わなくても気持ちを伝えてきて、ますますドキドキして。
次はなんて言ってくるのか予想もつかなくて、まるで自分がなにかを期待してるみたいに思えてとても嫌だった。
振ったのに、自分は何様だろうって思ったこともあった。

コンビニに神月くんの知り合いの女の子が来たとき、すごく嫌な気持ちになった。
神月くんが好きなのは私だ!って、断ったくせに最低なこと思った。
変な優越感に、自分をますます嫌になった。

ずっと、好きじゃないって言い聞かせてた。
だって年下を好きになったことなんてないし、見た目も中身も格好いい神月くんだから、勘違いで好きって思いたくなかったし。

だけど神月くんは、全力で私に気持ちを伝えてきてくれたよね。
神月くんの言葉も行動も、全部が好きって言われてるみたいだった。


ところで神月くん。
そうやって1人でぐるぐる悩んでるときに、優しく大切そうに抱きしめられたら。
どんな気持ちになったと思う?

この手はきっと私を全部受け入れてくれる。
そう思ったんだよ。
この人のことを信じよう。委ねよう。全部さらけ出そう。そんな風に、気持ちがとても楽になった。
こんなことは初めてだったの。


好きだよ、神月くん。