ウンウンと頷くと女の子は私の方を向く。



「私はユイ」



「ユイちゃんね!何年生?」



「セナと、一緒。だから、ちゃん、とか、
いらない」



「へ?」



「ユイ、高1」



「え、あ!ゴメンね!」



「ん、慣れてる」



「で、でも」



「なら、お詫びに、呼び捨て」



少し恥ずかしそうに言うユイが可愛くて
もー、なんでも叶えてしまいそうである。



「うん!じゃあ、よろしくね!ユイ!」



「ん、よろしく」



そう言ってユイは微かに微笑んだ



「セナは、編入生?」



「そうだよ!ユイは?」



「中等部から、今日は、先生に用事があって来た」



「へ〜じゃあ、中等部の時は何クラスだったの?」



そう言うとユイは少しだけ嫌そうな顔をした。
でもそれも一瞬で消える。



「S、Sクラス。」


ずっと自信のあるような声で言っていたのに
その言葉だけすごく小さくて
聞き逃すところだった。



「S、S.....」



「......」



「すごい!SSクラスなんて!」



恐る恐るという感じでユイが私を見上げてくる。



「怖く、ない?」



「全く!むしろ誇らしいよ!
SSクラスの友達が出来るなんて!」