「レイ。」 「なんだ、あんたか。」 レイの方が驚いているみたいだった。 「何してるの?」 思い切って、たずねてみた。 「別に…。あんたこそ、何してるんだよ。こんな時間に。」 「なんだか、眠れなくて。星を見ていたの。」 「そうか。俺と、同じだな…。」 低い優しい声で、彼はそうつぶやいた。 その声が、あまりにも優しかったので、私は、胸がぎゅっと切なくなってしまった。