仕方ねーな。

俺はもう一度優の頭を撫で

「そんなに落ち込むな。
俺が今まで以上に支えてやるから、
お前はいつもみたく笑ってろ。な?」

「何なのよも~。
貴也より淳の方が
全然イケメンじゃない…。」

いや、当たり前だ。

「何?貴也やめて俺にしとく?」

ニシシと笑い優の頭をくクシャっとする。

「んもぉ!!からかわないでよ!!」

優も笑いながら言ってくる。


と、気がつくと貴也が俺達の
教室の入り口に突っ立っていた。

目線の先には笑っている優。

やっぱ好きなんじゃねーか。
あんな切ない顔して、馬鹿だな…。


ーーーーー

帰り、俺は貴也に用事を済ませて
くるから待ってるように言った。


んで、今はチキン貴也君との
帰り道である。


「あれ、淳、今日バイトは?」

「今日は休みだ。
てか、お前とシフトほとんど
被ってんだろうがバカ。」

「もう少し優しくして。
たか君今傷心なの。
てか、お前から帰り誘ってくる
なんて、珍しいじゃん」

ニヤニヤしながら言ってくる貴也。

キモいから1回朽ち果てて
くれねーかなぁー。

「おま、声にだしてんじゃ
ねーよ!!!泣くよ!?」

「え?俺の声が美声?
知ってるよ。」

超キメ顔で言う俺。

「言ってねー!!」


はぁ。
本題に入りますか。


「貴也、単刀直入に聞く。
お前、優のこと好きだろ。」

「へっ??///」

「知ってた。」

「何で!?///」

「お前いっつも優のことチラ見したり
ガン見したりしてるだろーが。」

何年一緒にいたと思ってんだ。
気づかないわけ無いだろ。

やっぱこいつアホだな。


「はぁ…あいつはどうなのかなぁ。」


……は?
え、こいつもしかして、気づいてないわけ?
普通気づくだろーーーーー。
マジで呆れるわ。


「なぁ淳、どう思う?」

「いや、まぁ…
告って損はないんじゃねーかなぁ…
ははっ…」

もはや苦笑いを抑え切れない俺。

「俺が思うにな?淳、優は
お前が好きなんじゃねーかなぁ!?」


もーこいつ、やだ。
何を言い出すかと思えば…。


「もう告ってフラれてしまえ。」

「んなこと言うなよー!!
見捨てないで淳様~!!
てかさ、俺は告ってフラれても
いい訳ではないけど、でも、
それで優と今まで通り普通に仲良く
できなくなるのが一番怖いんだよな。」


貴也……

「何純粋ぶってんだばーか。」

「待って、1回殴らせて淳様。」


ったく、しゃーねー奴。


「まぁ、お前の隣には俺がいる。
だから思い切って告白して来い。
このイケメン淳様を信じろ。」

「何か最後余計だけどカッケーよ淳!!
俺頑張る!!!」

ま、一応幼馴染だし?
貴也には結構助けられてるしな。
日頃のお礼だバカヤロウ。