「お前もなかなか罪な奴だよな~。
女なのに女殺しの顔しちゃってさ?」
と、ヒソヒソと言ってくる貴也。
「まぁ、貴也よりイケメンなのは
自分で把握してるよ。」
「お前ってほんっと余計なことしか
言わねーな!!たか君悲しい!!!」
安定のキモさだ。
ーーーーーー
俺は2年Aクラスで、貴也はCクラスだから
それぞれ渡り廊下で挨拶を交わし
自分の教室へ入っていく。
俺は、これまた校内で一番の美女と
言われている、原石 優(ハライシ ユウ)と
同じクラスだ。
俺達三人は仲が良く、いつも一緒にいる。
「淳~、おはよー!」
「おぉ、優。おはよ」
「何よ~相変わらずイケメンな笑顔ね~」
ブーブーと言わんばかりの顔で
言ってくる優。
同じ女の俺から見ても
惚れてしまいそうなぐらい美人だ。
「優だって、今日も可愛いよ。
いや、美人って言葉のほうが
合ってるかな?」
頭を撫でながら言っていると、
優が照れる。
「貴也にも言ってほしいし
してほしいわよ、こんなこと。
しかもアイツ今日合コン行くって
言ってたし。」
あー、、そういえば、この前そんなこと
言ってたかもな…。
まったく、2人してお互いのこと
好きなくせに全然くっつかねーし、
貴也に至ってはただのアホだしよー。
「俺が支えてやるって。
元気だせ、な?
今日昼飯2人で食べろよ。」
「淳…好き。もー抱いて!!!」
「はは!参ったな。」
ケラケラと笑う俺と、んふふ、と笑う優。
自分で言うのも何だが、たぶん
だいぶ綺麗な絵面になっているだろう。
