「できたよ」

ああ、また外に出て客を待ち構えなければ…




客を見送り、書類をスタンドの店員に提出する。


「柳さん、やったね!すごいじゃん」
小太りな店長が誉めてくれた。

「ほんと、これむずかしーのにすごいね」
店長の隣にいたレジのバイト君も誉めてくれた。


「いや、そんなことないですよ〜」なんて言っておく。

謙遜はあいさつみたいなものだ。


「暑いのにご苦労様、中で少し休んでていいよ」

なんと、店長からありがたいお言葉が。
ラッキー!

「ありがとうございます。ほんと今日は暑いですよね」

お言葉に甘えて、レジ前のカウンターに腰掛ける。

ふと、バイト君と目があった。色白で、可愛い顔をしててあたしよりも幼く見える。

「ねえ、年いくつ?」

バイト君に聞いてみた。

「いま大学4年」
あれ?それじゃ…
「いま22歳?」
「ううん、早生まれだから21」

あたしは7月に21になったばかりだから、
年上か…

「じゃ、いっこ上ですね」
「あ、いっこ下なんだー。同じくらいだと思ってたけど」