あれからどれほど経っただろうか。
あと数刻もあれば日は完全に沈むだろう。
そんな時間まで、約3時間を舗装されていない、歩くのに不慣れな道を歩き続けた。
「どうしよう……」
急に、不安に駆られる。
それでも進める足は止めやしない。
きっとこの先に出口があると信じて……。
更に歩くと少し開けた場所に出た。
そして……
「……家……?」
そこには木が組まれて造られた1軒の“ウッドハウス”が建っていた。
コンコンッ
私は少しの希望を込めて、控えめにドアをノックする。
「すみません、誰かいませんか?」
……。
応答はない。