理解が、できなかった。







「じゃあ、どっちが先に落とせるか、かけよーぜ。勝った方は好きなものを奢るっていう条件付きで。」



「なんでも?」



「お小遣いの範囲内で」



「のった。」



「そうこなくっちゃ」




だけど、すぐに落とすことなんて、できなかった。



「なぁ、ふーかチャン」


「ひっ…」



声をかければ避けられてしまう。




気がついたら、「芙佳」という存在が自分の中でどんどん大きくなっていた




まぁ結果的には芙佳を落とせて、俺はマサにアイスを奢ってもらった。




そこからが問題だった。



「橘くん、橘くん。」


「どうした、芙佳」



芙佳が…





可愛すぎるのだ。





くそっ、腹立つ。


ほかの男に話しかけてるのが腹立つ。


笑いかけているのが腹立つ。



あー…俺って、こんなやつだっけ。




「なぁ、マサ。俺ってこんな女々しいやつだった?」



「ぜーんぜん。」



「だよな」



「なに?芙佳ちゃん効果もう効いてるの?」



「なんだ、その芙佳効果って。」




「一人の女に込めり込めば、お前も女の子たぶらかすの辞めるんじゃないかなって、
な?」