「、、『姫はいたのか?』って」


「、、、姫、、ですか」


海はそう言って少し目を細めた


「、、、、、、分かってる。
辛いのも苦しいのも、我慢してんのも
俺だけじゃねえことくらい分かってんだ」


「久々ですね。仁が俺に弱音を吐くのは」


「、、え?」


「仁はいつだって俺達の前を歩くんだよ
俺達が迷わないように、
俺達が進んで行けるように

あの時だって仁は、、、」


そう言うと海は一旦言葉を止めた
そして


「俺が何故、鳳の運転手を続けているか仁なら分かってるんだろ、、?」


海はそう言った