死神の涙





街のいたるところで火が燃え上がっている。



燃えているものは、全て人。



防犯カメラには、倒れて動かないまま燃えている人間や、まだ意識があるのか奇声を発している人間の姿が映っていた。


まさに、地獄絵図。


しかし、そんな光景よりも恐ろしいものがあった。




そこには、自身の手のひらから炎の玉を作り出し、操り、人に当てているクライヴの姿が。


彼は、まるでゲームをしているかのように次々に逃げ回る人々を狙い、火だるまにしていたのだ。



彼は、笑顔だった。



彼は、狂っていた。




そして彼は、普通の人間にはない、特殊な能力を持っていた。





『魔法』





誰もが一度は夢みる、特別なもの。



そして、科学が日々進歩するなかで、絶対にないと言われているもの。





それを、彼は持っていたのだ。