死神の涙



「知りたいのなら、桜ノ宮第一学園高校にきなさい。転入の手筈は整っているわ。…そうしたら、教えてあげる。私の知っていることを」







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そんなことがあり、現在高校二年生となった一翔はこの桜ノ宮第一学園高校に転入することとなったのだ。



(まだ詳しいことは全っ然話してもらえてねぇけどな)


あの夜の次の日、家の郵便受けには第一学園高校のパンフレットや説明文一式が入っていた。


春子が黒川家を出てから、約8時間後のことだ。


転入の件を頼まれていたとはいえ、正直仕事の早さにゾッとした。


(まぁ春子さんのことだって、親父と母さんの同級生だったってことしか知らねぇしな)




「…行くか」



深く考えたら負けだと思い直し、一翔は立派すぎる校門をくぐって校内へ入った。










「黒川 一翔さん、ですね。この書類を持って、講堂に向かってください。始業式後、クラスの方へ案内致しますので」


入ってすぐの場所に位置する事務室へ行き、必要な書類を提出した一翔が次に向かうのは講堂らしいが。



「どこだよ…講堂って」


なにしろ、校内は広い。



一応さっきの事務室の人から場所を教えてもらったが、それでも迷ってしまった。


まわりには生徒はおろか、人の気配すらない。