イケメン兄の甘い毒にやられてます

「…あ、相良さん、圭吾さんは?!」

ソファーに座っていた夕陽が、立ち上がるなり、部屋に帰って来た明に詰め寄る。

「…ぅん、…今から迎えに来るって」
「…え???圭吾さんは、いまどこに?」

慌てて明についてきた夕陽。状況を全く把握できていない為、キョトンとする。


「…俺の、勘違いだったみたい」
「…え?じゃあ、圭吾さんは何でもないんですね?」

夕陽の言葉に、頷いた明を見て、夕陽は、ホッとため息をついた。

「…そんなに、圭吾が心配?」
「…そりゃあ」

「…そんなに圭吾が好き?」
「…」

言葉にしては言えないけれど、夕陽は、気恥ずかしそうに笑って頷いた。

「…兄妹なのに?」
「…義理ですから」

困ったような顔をしながら、言う。

「…両親は反対しないの?」
「…賛成してくれてます」

「…そう」
「…はい」

今度は、嬉しそうな顔で返事をする夕陽。

コロコロと表情を変える夕陽は、本当に可愛い。

圭吾が夕陽を溺愛するのがよくわかった。

そう思うと、明の中で、何かが、変わった。

「…夕陽ちゃん」
「…なんですか?」

「…圭吾じゃなくて、俺にしない?」
「…え?ちょっ?!!」

明は夕陽を抱き寄せると、強引に唇を奪った。

夕陽は、明を突き放すと、ぼろぼろと涙を流しながら、言った。

「…貴方なんか、だいっきらい!」

立ち上がるなり、玄関に向かう。

そんな夕陽に明が言った。

「…圭吾にもう、顔向けできないだろ?俺に唇奪われたんだから」

「…?!、」

夕陽の足が止まる。

「…夕陽ちゃんはもう、圭吾のモノになれない。だろ?」


…その時、インターホンが、鳴った。

…圭吾が迎えに来たのだ。