イケメン兄の甘い毒にやられてます

…夕陽は、自分の首に何かをかけられ、視線を落とした。

…圭吾から、宝石のついたネックレスのプレゼントだった。

「…夕陽、誕生日、おめでとう」

夕陽は目を見開いた。

…自分の誕生日など、すっかり忘れていた。

「…どうしても、今日1日、夕陽と一緒に過ごしたかった。だから、仕事を昨日迄に終わらせようとして、夕陽によそよそしくなってたのかもしれない。両親はまだ帰らないし、一人きりの誕生日なんて、嫌だろ?」

…サプライズだったのか。

それなのに自分は、自分の事ばかりで、圭吾の気持ちなんて考えてなかった。

「…ごめん、なさい」

振り返られなくて、夕陽は肩を震わせながら、圭吾に謝った。

そんな夕陽をそっと振り返らせた圭吾。

「…夕陽、ちゃんと顔を見せて」
「…ぅー」

「…ほら、もう泣かない。今日は、夕陽のとびきりの笑顔が見たかったんだ。大好きな夕陽の笑顔が。だから、笑って」

「…1日無駄になっちゃったー」

夕陽の言葉に、圭吾は笑う。

「…閉館まで、二人で水族館回ろ?それがすんだら、予約したレストランで食事をして。だから、笑って」

「…ぅん」

まだまだ自分は子供だと痛感して、夕陽は圭吾に言う。

「…こんな、子供の私のどこが好きなの?」
「…んー………」

…長い。もしかして、やっぱり妹として好きってだけじゃ?

夕陽は不安になる。


…チュ。

…な、なっ?!

薄暗い館内、それをいいことに、圭吾は夕陽の頬にキスをした。

夕陽は驚いて、圭吾を見上げる。

…と、唇にも。